子供の遠視 |
子供の目は、視る機能が発達の途上にあり未熟です。
そのため、この時期に視る機能を傷害する要因があると、発達が妨げられてしまいます。その要因の代表的なものの一つが遠視です。
遠視は屈折異常の一つで、本来は遠くも近くもボンヤリして見にくい目です。
しかし、私たちの目にはピントを合わせる力(調節力)があり、特にお子さんでは、この調節力が大きいのです。そのため常に調節力を使っていることになるので疲 れやすく読書やお絵かきなどの細かい作業が長続きしない、集中力に欠けるなどの症状がでます。ピント合わせをしようと努力すると同時に、内斜視(寄り目) になる場合もあります。
遠視の治療の基本はメガネをかけることです。
視力や両眼視機能が発達するための感受性は、生まれた直後から三歳位が最も高く、その後は次第に低下していきます。10歳になってからでは、視機能改善の治療効果は期待できません。
「メガネは大きくなってから」では遅いです。
遠視は、早期に発見し、適切な治療を行う事が必要です。子供の遠視を早期発見するためには、三歳児健診や就学時健診で行われる眼科の検診を、きちんと受けることが大切です。